
予定利率と保険料について
生命保険の保険料を決める重要な要素に、予定利率というものがあります。 言葉として聞いたことがあると思いますが、どのようなものか知っている人は少ないように思います。 予定利率で生命保険を選ぶことはあまりありませんが、それでも知らないと失敗してしまうこともあります。 また昔の保険を見直す時にも、予定利率を知らないと損してしまう可能性がありますので、今回は予定利率とは何か見ていきたいと思います。予定利率とは?
予定利率とは、簡単に説明すると契約者に約束する運用利回りのことを言います。 生命保険会社は、集めた保険料を運用することで利益を得ています。 予定利率は保険料を決める重要な要素の一つですが、その他にも2つの重要な要素があります。 これらの3つの要素のことをまとめて基礎率と呼びます。 保険料を決める基礎率は以下のようになっています。
① 予定利率
予定利率とは、契約者に約束された生命保険会社の運用利回りのことです。似た言葉に標準利率がありますが、こちらは金融庁が各生命保険会社に向けて設定している、予定利率の目安となる値のことです。
② 予定死亡率
予定死亡率とは、生命保険会社が死亡などの事由で、将来支払うことになる保険金額を算出するための数値です。
③ 予定事業比率
予定事業費率とは、生命保険会社の運営にかかる必要経費を算出したものです。
予定利率が高い時と低い時の違いは?
予定利率とは、契約者に約束する運用利回りのことです。 予定利率が高いということは、それだけ利益を上げられる可能性が高いということになります。 そのため、予定利率が高ければ高いほど返戻率は上がっていきます。 保険料も予定利率が高いほど、割安になっていきます。 これは運用で利益を得られる見込みがあるので、その分保険料から割引する形で還元されるからです。 もうお分かりだとは思いますが、反対に予定利率が低い場合は、返戻率は低くなり、保険料も高くなっていきます。
保険を見直す際の注意点
予定利率が高ければ返戻率が高くなり、保険料が安くなっていきます。 そのため予定利率が高い生命保険はお得な保険だと言えます。 昔の保険を見直す際は、予定利率を確認してみてください。 現在の予定利率は1,0%~1,5%程と低いものとなっていますので、これ以上に高い予定利率であった場合は、解約せずに加入し続ける方がお得なことが多いです。 とはいえ、保障内容がマッチしておらず変更したい場合もあることだと思います。 その場合は払済保険に変更したり、主契約を残しつつ特約部分を解約したりするなど、保険の専門家に相談して慎重に検討してください。